スペース寿司

とあるオタクの生活記録

働かなくちゃ ただもう働かなくちゃ

ハイ、元気にしてる?
あたしは4/4のあたし。今、4/5のあなたに向けて手紙を書いてるわ。
〆切まで今日を入れてあと2日ね。調子はどう?
あなたのことだから、切羽詰まってると思う。こんな状態で仕事に行くなんてサイテーよね。ツイてないわ。けど負けちゃダメ。あなたならできる。あたしはそう信じてる。

できなかったって落ち込むだなんて、あなたには似合わないわ、スウィーティー

がんばって。いいニュースを期待してる。

ああ、そうだ。間違っても当日時間ギリギリに入稿すればいいだなんて考えないこと。いいわね?
それじゃ、また4/7に会いましょ。

xoxo.

 

以上前フリ。 

 

清水邦夫〈1〉署名人/ぼくらは生れ変わった木の葉のように/楽屋 (ハヤカワ演劇文庫)

 

「楽屋」。大学で読んだ。

なお私は熱心なタイプではないので楽屋以外わからない。

 

「楽屋」はその筋ではもう定番中の定番では?みたいな印象。四人の女優による楽屋での会話です。これ以上説明するとネタバレなので控えます。
とりあえず女優Cと女優Dの会話がマジで怖い。「怖い」をつくろうとしなくても「怖い」は成立する。現代ホラー。

確か著者がとある劇場の楽屋の壁にアイロンの跡がついていて、それに着想を得て書いた話とのことなので察して頂ければと。

 

歴代の名作戯曲(チェーホフのかもめなど)のセリフを引用しつつテンポと感情盛りだくさんのやり取り。

最初はくすくす笑えたりもしますが後半から笑えなくなり、最後は「生きるとは…?」みたいな自問自答に突入する。

概念。

有名な方が演じられたりしてるので映像探せばあるかも。

 

同じ作者だとこれも印象に残る。

朝に死す:清水邦夫著作リスト

やり取りからして大いなる概念からの「えっ!?」エンド。

これは書籍になってないのかもしれない。短いくせにダメージ大きい謎の作品。おすすめ。

 

台本を書籍化して読んだときって何が楽しいのか一瞬わからない(しかし演じたやつ見るとむちゃくちゃ楽しい)というのを某コバケンで実感したんですが楽屋は文字追ってても面白いです。

別にそれは作品自体がどうこうではなく完成品においては解釈というものが演じる側や演出側でわりと一本筋で完成されており、それで成り立っているからなので、理由は今のとこわかりません。私が鈍いだけ説は一理ある。

 

読み物として面白いと言えばこれも。

モノローグ集 穴

 

文字通りのモノローグ集。

2~4P程度のモノローグ(ひとり芝居)台本が40本くらい入っている。

扱いとしては脚本集なのかもしれないけど、単純に読み物としてもとても面白い。

映画監督の方が書いてるだけあって、短いページにものすごいドラマが詰まっている。美しすぎず汚すぎない。

文字を追ってこの人は笑っていいるのか泣いているのか無表情なのか?とか考えたりする。ありとあらゆる解釈ができる。

セリフの研究したい方とかにどうかなとずっと思ってるけどまあ私の言うことなのでご判断はお任せします。
好きなのは「白紙」と「久保さんの人生が変わった日」です。あと「マイクロビキニ」はマジであるある。

 

原稿が切羽詰まる。

仕事行きたくない発動してる。