スペース寿司

とあるオタクの生活記録

不穏

朝の四時に目が覚めて、そこからなかなか寝付けなくなり漫画を読むなどしていた。

外が薄ら明るくなりいよいよやばいぞと思った頃にようやくウトウトしはじめたわけだが、そこからが問題であった。

 

まず部屋に誰か入ってくる気配がした。

もちろん私は一人暮らしである。

とりあえず寝たふりをする。気づいてませんアピールである。

なぞの侵入者は私の腕をひっつかみ布団から引きずり出して、何故か部屋を数メートル引きずった。

抵抗はしない。金縛りにあっていて動けないのもあるがそれより怖さがまさる。

しかしその行為に秒で飽きたのか、侵入者はすぐ部屋を出ていった。私は部屋の真ん中で放置である。

おっかないことに変わりはないのでしばらく寝たふりを続けてみる。

 

しばらくしてからおそるおそる目をあけた。

金縛りがなかなかとけず体が重い。

部屋は薄暗くてなかなか見えないがとりあえず人の気配は無い。

安心して居間の間仕切りとなる引き戸を見て肝を冷やす。

 

さっきまではなかったはずのよくわからん紙切れが扉に貼り付けられていた。

ノートの切れ端のようなギザギザの歪な紙片に、ミミズがのたくったような文字が黒いサインペンで書かれている。

ぎりぎり日本語のようだが解読はなかなか厳しい。その下には数字の羅列が並んでいるがガチで字が汚くて読めない。電話番号のようにも見えた。

 

これはやばいのと出会ってしまったぞと、ひとまず部屋から出る選択をする。

部屋着にダウンコートだけを羽織り、スマホと財布を暗がりの中で探ってから、なるべく気配を殺して玄関へと急ぐ。

家を出たら猛ダッシュで逃げて助けを求める算段である。

 

あと少しで玄関、となったとき、玄関脇の小部屋が目に入った。

畳張りの部屋であるが、そこには防火扉があり、外に繋がっているが、普段は施錠されている。

そこが開いていた。

あいつはここから入ってきていたのだ。

しかもまだ、そこにいる。おそらく一歩出た先にいるのである。

息遣いと気配に私は命の危険をおぼえ、そこで目が覚めた。

 

玄関脇の小部屋などはもちろん我が家には存在せず、侵入者もよくある寝入りばなの夢みたいなやつである。

3日連続でろくな夢を見ない。

大殺界3年目。6連勤5日目。

仕事と帰宅後でぎりぎり1:1で均衡を保つ生活である。

 

このブログは帰りの電車内でほぼ書きました。

以上。