スペース寿司

とあるオタクの生活記録

5年付き合った彼氏と別れそう

私の話である。



以下は喪をこじらせたクソオタクのどうしようもない自分の恋愛語りであるので、お付き合い頂ける方だけお付き合い頂きたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タイトルのままである。別れそうである。
所謂「距離を置きましょう」の段階であるが、終わりの予感が否めない。


彼氏は一言で言うなら物好きであった。
金もなければ料理もできない、顔も体形も思考もどっぷりクソオタクの私と5年付き合った猛者である。

生い立ちやら考え方やら、とりあえず若干ぶっとんでいるため、いわゆる一般常識のラインからはみ出た存在だったし、行動もたまにぶっ飛んでいた。
人付き合いがへたくそで友人もいなかった。バイクが好きだった。眠るのが好きで家ではとにかく眠っていた。
スマホもPCも持っておらず、電車の乗り方を知らず、Suicaのチャージ方法すら知らなかった。
所謂普通の職には就いていなかった。やばい仕事ではない。
見てくれがそこそこ良かった。
ヒモの経験もあり、だがしかし
「ヒモとは対象を気持ちよくさせ、金をむしり取ることに一切の嫌悪を感じないスキルが必要であるが自分にはそれがなかった」
という理由で脱ヒモをしたという過去の持ち主である。
「真夏の日中にカノジョにもらった金でゲーム買いに行ってる最中に『何してんだろう』と我に返った」という話があまりにも強烈で忘れられない。
念のため書いておくが私は金銭を貢いだことはただの一度もない。


正直、彼をモデルになにかを書いたらパロ同人小説が1本書けそうなくらい存在が濃かった。
そんな男が、長らく喪をこじらせていた私の人生で初めてできた彼氏であった。

なんというか複雑なことに、私はいま自分の感情をずっと観察している。
なんせ別れも初体験なので、なるほど別れのときはこうやって訪れて、こんな気持ちになるのだなという感覚がある。
一言で言うならとても静かである。
取り乱すわけでもなく、「ああこれはもうだめだな」と考え始めて、これからどうしようと漠然と考える。
仕事に行けば普通に過ごせるし冗談も言うし笑う。食欲もある。人並に眠くなるし寝ている。友人とソシャゲのイベントについてラインの応酬もしている。二次創作のネタを考えているときもある。
それでもたまにどっと悲しくなって泣いている。
支障ないレベルで保っているという感じだ。

この経験や気持ちは二次創作に生かせるのだろうかと気持ちの悪いことを思う。
そこまですることではないし自己投影は嫌われる世界だから、やめといたほうがいい。せめてちょこっと反映したとして、「実体験です♡」というウスラトンカチな暴露だけはやめておこうと思う。最高に気色悪い。


「別れそう」という状態なので、このまま何事もない可能性もわずかにある。
が、なんとなく覚悟のような気持ちが私にはある。
「ずっと彼女なんて作ってこなかったから、もう疲れた。やっぱり自分にそういう相手をつくるのは向いていない」というようなことを言われた。
ある日突然である。5年も経って、突然である。

人付き合いに限らず、一回「ダメ」と判断するとバッサリと切ってしまう癖のある人だったので、おそらく覆らないのではと思うし、一度こうなってしまった以上、今回事なきを得たとして、その次がある可能性は否めない。
そのとき私は耐えられるのだろうか。わからない。
それならここで終わったほうが楽なのではないだろうか。

どこかで拾ってメモしたものであるが、ずっとこの格言が頭の中を廻っている。

愛しているものがあったら自由にしてあげなさい
もし帰ってくればあなたのもの。
帰ってこなければはじめからあなたのものではなかったのです。

 
たぶんもう戻ってこないのだと思う。そう思っていたほうが楽だからだ。

5年というのはだいぶ長い。あらゆる思い出がある。家の中にも当たり前のようにそういったものが置いてある。
携帯を持っていない彼と連絡をとるためだけに買った固定電話、プレゼントで買ってもらった財布やらカバンにはじまり、コートも靴もぬいぐるみもある。今年の誕生日は、羊毛フェルトに挑戦したと子犬のマスコットをくれた。12時間かかったと笑っていた。お前に似せて腹に綿つめまくったと言っていた。めちゃくちゃかわいかった。
きっと私はこれらを部屋に置き続けて使い続ける。捨てるという発想はない。靴なんか普通に今日履いて仕事に行った。


そういえば5年も一緒にいたけど、どこかにピクニックに行こうという約束は果たせていなかったなと残念に思ったら、また泣けてきた。

同人女のこんな話ほんとつまらん。
この話はもうこのブログで二度としない。
元通りになろうがダメになろうが一切語らないので今回だけは許してほしい。