友人から「仕事のストレス限界まで達したから受けをゴリゴリに抱くかっこいい攻め書きたい」ってLINEが来たので、「私も仕事やばいからクズな攻め書きたい」と返した。
こだまでしょうか。いいえ以下略。
私の感じる面白さは色々ある。
ラブアンドピースは大好きだけど、それと反対に地を這うように生きるやつらがたまに夕暮れや朝焼けを見て目を細めているようなそんな世界観が結構好きだ。
救いがあるのかないのか幸せになれるかなれないかわからんけど確かにそこに生きてる、みたいなの正直弱い。
ちょっと前にたまたまTwitterで作者のセルフライナーノーツ的なのを読んで気になって買った。読んだ。ボロボロに泣いた。
「VRおじさんの初恋」の作者コメンタリーがすごい - Togetter
どういう話だとか、どういうテーマかとか私の言葉ではうまく説明できないけど、こういうのすごくいいなと思った。
VRのオープンワールドでのアバター同士の出会いから話は始まる。
ここからが一筋縄ではいかない。
これはラブストーリーだと思う。
人間同士のラブストーリーである。
ここで言うラブとは「人間の愛」である。枠組みのない大きな「愛」の概念。
人間ドラマと置き換えてもいいけど、それよりラブで置き換えたい。
現実とはどうしようもないところはどうしようもなく、ぬるくて平坦な線の上で淡々と時間は過ぎていく。
救いを求めて逃避したりもしてしまう。目を逸らしてしまう。
でも劇的な展開というのはなかなかありえないと頭のどこかでは理解している。
そういうグレーな生き様だけど、瞬間瞬間訪れるものは確かなものであり、そういうときに不意に輝いて美しく見える光景がある…みたいな。
行間広めで解釈の数が多い話が好きな人は読んでほしい。余韻がすごい。
あと、主人公組のアバターデザインかわいいんだよなあ。かわいいから余計にVR空間の存在感が際立つ。
切ない。
生きていかなきゃとも思わないし、生きたくないとも思わないけど、生きてるんだなあと思った。
切ない(2回)。
追記
どうやらアマゾンだと書籍のほうの金額が狂いすぎとのことなので、書店か電子おすすめ。
「VRおじさんの初恋」各種web書店で在庫復活しているようです、こちらからもどうぞ!!
— 暴力とも子 (@violencetomoko) 2021年3月26日
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