スペース寿司

とあるオタクの生活記録

お前にはディテールがない

「まったくの新しい型の話などきょうびほとんどない。大体のパターンは出尽くしている。では目新しい話はどう作られるか。
様々なところからちょっとずつディテールを拝借してそれを組み合わせた上でつくられているのだ。それがオマージュとかリスペクト(という名のわからない程度のパクリ)ってやつだ。
拝借元は本や漫画や映画に限らない。
図鑑や辞典やお前の興味のないジャンルの情報誌にも隠されているはずだ。
だからお前は図鑑でも見てろ

友人からの実に腑に落ちる言葉である。

友人とは4~5年の付き合いとなる。友人はオタクではない。
ゾンビ系ホラー映画とジョジョに若干詳しい程度の、どちらかというと非オタに分類されるタイプだ。
インドアコミュ障オタクの私とはもちろん住む世界が違うのだが、なぜだか気が合ったので付き合いが続いている。

だがしかし二次創作の悩みを一番打ち明けられるのはこの友人なのであった。
私の書いた本どころか二次創作にも興味がなく、ジャンルだのカプだの解釈だのという枠組みにも囚われず、生き方からして違うのでかえって洗いざらい話しやすいという皮肉。
おかげで友人は同人誌即売会を「有志が集って小説本をつくって売る何かの大会」と認識しているが、あながち間違っていないのでそれ以上の説明はせずほっといている。

そんな友人に毎度「書けない」「ウケない」と泣きごとを言った結果、ある日この言葉を頂いた。

ディテール。確かにな…とものすごく納得してしまった。
うまい人というか、ネタ出しがうまい人にはトリビアが多いなと思う瞬間もある。
私のように偏っている割に浅い知識とは比べ物にならない。
図鑑は家にないので仕方ないが、媒体問わず、興味が持てなくて一見スルーしやすいものを見てみることは、やったほうがいいのかもしれない。
そう思って、ニュースやアニメや雑誌をちょっとずつ見ている。

と、ここまで考えて思ったけど

・(萌える、と思う)ネタ出しをするための知識量
・うまいこと組み合わせてつなげるセンス
・それを文章として面白く書く文章力

という最低3つの能力でできてるんだな……(二次創作)小説って。

どれも未熟だけど、自分に圧倒的に不足しているのはなんだろう。
上二つのバロメーターがやばいっていう自覚はある。
改善のためには長い時間をかけて数を打っていかなくてはいけないのも分かる。
すぐできるようなものじゃない。

で、天賦の才と長年の勘でそれをやっているのが神々なんだよな…

こんなところでぐちゃぐちゃ書くより文字に起こしたほうがいい。
数打つことは正義だ。
本の為のプロットはいまだに放置したままだ。書こうとしても、文章が浮かんでこない。

ジャンル記念日は神々との差が歴然となった日になった。
清々しいほど自分は下手だった。
マジ無理だよ。あんなうまい話書けねーよ自分。
数値の話はしたくないけど、その点においてもそうだった。

好みの問題はあっても、神の作品を「読まない人」はほぼいないと思う。
それくらい引き寄せる力がある。
でも私の話を「読まない人」はたくさんいる。関心すら持ってもらえないことが多い。
なにかの話がつまらなくてそれ以降切られているのか、文字数だけ見て切られているのか、そんなのは向こうの問題だから私がどうこう言っても仕方ないけれども、結構がっくりくる。
もっと上手ければ読んでもらえたのだろうか。

でもそれだけに囚われないで、読んでくれた人たちに感謝もしたい。
拙い萌えの発露に付き合ってくれてありがとう。
もっと上手く書けるように努力します。